家族がインフルエンザになったらどうする?洗濯・食器・部屋を分ける必要はある?
家族がインフルエンザになったとき、意外と迷うのが家の中での過ごし方です。
「洗濯物は全部別にする?」
「使った食器も分けたほうがいい?」
「寝る部屋まで別にしないといけない?」
インフルエンザと聞くと、家の中のものを何でも分けなければいけないような気がしてしまいます。
でも、すべてを特別扱いする必要はありません。
東京都は、インフルエンザ患者が使った食器や衣類について、通常通り洗えると案内しています。
まず家庭で覚えておきたいことを簡単にまとめると、次のようになります。
・衣類や洗濯物 → 通常通り洗濯できる
・使用後の食器 → 通常通り洗える
・タオルやコップ → 療養中の共用は避ける
・部屋 → 可能なら患者が休む部屋を分ける
・家の中 → 手洗い・換気・よく触る場所の清掃を意識する
洗濯物を何もかも別洗いしたり、家中を一日中消毒したりするより、まずはこの基本から始めると分かりやすいでしょう。
インフルエンザの洗濯物は家族と一緒に洗っていい?
普段、家族の衣類をまとめて洗濯している家庭は多いと思います。
そこにインフルエンザの人のパジャマや下着が入るとなると、「これも一緒に洗って大丈夫?」と不安になります。
患者が使った衣類は、通常の洗濯で対応できます。
インフルエンザだからという理由だけで、患者の衣類を必ず別に洗ったり、洗濯機を使用するたびに特別な消毒をしたりする必要はありません。
いつものように洗濯し、洗ったあとはしっかり乾かします。
ただし、洗う前の衣類には鼻水や唾液などが付着していることも考えられます。汚れた部分を必要以上に素手で触らず、洗濯物を扱ったあとは手を洗っておきましょう。
そして注意したいのがタオルです。
洗濯したタオルを家族のものと一緒に洗うことと、使用中のタオルを家族で使い回すことは別の話です。
療養中は、顔や手を拭くタオルをそれぞれ分けておくと管理しやすくなります。
インフルエンザの家族が使った食器は分ける必要がある?
コップやお皿、お箸についても、使用後は通常通り洗うことができます。
患者専用の食器を新しく買ったり、使った食器を捨てたりする必要はありません。
ただし、療養中に同じコップから飲んだり、同じ箸やスプーンをそのまま使い回したりするのは避けましょう。
特別な食器を用意しなくても、
「このコップと箸は今は本人用」
と決めておくだけでも、家族がうっかり使ってしまうのを防ぎやすくなります。
食べ終わったあとは通常通り洗えばよいので、家庭内のルールを必要以上に複雑にする必要はありません。
家族がインフルエンザになったら部屋は分けたほうがいい?
洗濯物や食器とは少し考え方が違うのが、家の中で過ごす場所です。
インフルエンザは、咳やくしゃみなどによる飛沫や、ウイルスが付いた手などを介して広がることがあります。
部屋に余裕があるなら、患者が休む部屋を分けて、家族との接触を減らす方法があります。
とはいえ、どの家にも空いている部屋があるわけではありません。
部屋を完全に分けられない場合でも、何もできないわけではありません。
看護する人をなるべく決める、近くで長時間過ごすことを減らす、手をこまめに洗う、咳やくしゃみがあるときは咳エチケットを意識するなど、できることから取り入れます。
高齢の家族や基礎疾患のある人など、重症化リスクが気になる家族が同居している場合は、より慎重に対応しましょう。
タオル・ドアノブ・トイレなど共用部分はどうする?
患者の部屋ばかり気にしていると、意外と見落としやすいのが家族みんなが触る場所です。
たとえば、ドアノブ、照明のスイッチ、トイレのレバーや便座、手すり、リモコンなどがあります。
東京都は、患者や家族がよく触れる場所について清掃や消毒を行うよう案内しています。
だからといって、家中をずっと消毒し続ける必要があるという意味ではありません。
「みんなが何度も手で触る場所はどこだろう?」
と考えて、普段の掃除に加えて意識しておくと分かりやすいでしょう。
洗面所のタオルを家族で共用している場合も、療養中は個別にしておくと安心です。
インフルエンザのときは換気も忘れずに
家庭内で過ごす時間が長くなるからこそ、換気も意識したいところです。
厚生労働省は、季節を問わず十分な換気を行うことを呼びかけています。
24時間換気システムがある住宅では基本的に稼働させ、換気設備がない場合には台所や洗面所などの換気扇も利用できます。
窓を開ける場合は、対角線上にある窓やドアなど2か所を開けると、空気の通り道を作りやすくなります。
暑い日や寒い日に無理をして窓を長時間全開にするのではなく、住宅の設備やその日の気温に合わせて続けられる方法を選びましょう。
家族がインフルエンザになったときに覚えておきたい5つ
家族がインフルエンザになると、「洗濯も別、食器も別、家の中も全部消毒」と考えてしまいがちです。
でも、家庭でやることを整理すると、それほど複雑ではありません。
1.衣類は通常通り洗濯する
2.食器も通常通り洗う
3.療養中のタオルやコップなどの共用は避ける
4.可能なら患者が休む部屋を分ける
5.手洗い・換気・よく触る場所の清掃を意識する
看病する側まで疲れ切ってしまうほど、家庭内のルールを増やす必要はありません。
「一緒に使わないものを決める」「よく触る場所をきれいにする」「手を洗う」といった基本なら、普段の生活の延長で続けやすくなります。
特に、洗濯物や食器は通常通り洗えると知っているだけでも、家事をする側の負担は少し軽くなるのではないでしょうか。
なお、この記事はインフルエンザになった家族がいる家庭での洗濯、食器、部屋の使い方など、日常生活上の対策についてまとめたものです。症状が強い場合や受診について迷う場合は、家庭で自己判断せず、医療機関などに相談してください。
参考にした公的情報
厚生労働省「インフルエンザQ&A」
東京都保健医療局「インフルエンザについて」



