海外では卵を常温保存するのはなぜ?日本で冷蔵庫に入れる理由と保存方法
海外のスーパーや旅行動画を見ていると、卵が冷蔵ケースではなく、普通の棚に並んでいることがあります。
「卵って冷蔵庫に入れなくても大丈夫なの?」
日本で暮らしていると、卵は買ったら冷蔵庫に入れるのが当たり前なので、海外の売り場を見ると少し不思議に感じます。
結論からいうと、卵の保存方法は国によって違います。
海外には卵を常温で販売する国や地域もありますが、だからといって日本で買った卵を常温保存してよいわけではありません。
日本で卵を買ったら、パックに書かれた保存方法を確認して冷蔵庫へ。
まずはこれだけ覚えておけば大丈夫です。
食品安全委員会によると、日本で販売されている卵の賞味期限は、10℃以下で冷蔵保存することを前提に設定されています。
海外と日本では、卵の洗浄方法や流通、温度管理の考え方が違います。そのため、同じ卵でも売り場や家庭での保存方法に違いが出てくるのです。
日本で買った卵は冷蔵庫で保存する
日本で卵を買ったら、まずパックに書かれている「保存方法」と「賞味期限」を確認します。
一般的な卵であれば、購入後は冷蔵庫で保存します。
私も卵はスーパーから帰ったら、そのまま冷蔵庫に入れています。これまで常温で保存しようと考えたことはほとんどありませんでした。
ここで知っておきたいのが、賞味期限と保存方法はセットだということです。
食品安全委員会では、卵の賞味期限を、10℃以下で冷蔵保存した場合に「生で食べられる期限」の目安として説明しています。
つまり、
「まだ賞味期限内だから大丈夫」ではなく、表示された方法で保存していることも大切
ということです。
買って帰ったら冷蔵庫へ入れ、食べるときに必要な分だけ取り出す。
普段の家庭では、この方法がいちばん分かりやすいでしょう。
海外ではなぜ卵を常温で売っている?
海外で卵が普通の棚に並んでいるのは、卵の安全性を気にしていないからではありません。
卵の洗浄方法や流通、販売時の温度管理に関するルールが国や地域によって異なるためです。
たとえばEUでは、一般的なClass Aの卵は原則として洗浄せず、販売前に人工的に低温へ冷却することにも一定の制限があります。
卵の殻の表面には「クチクラ」と呼ばれる自然の保護層があります。卵を洗浄しない方法には、この保護機能をできるだけ保つという考え方があります。
そのため、ヨーロッパのスーパーでは卵が冷蔵ケースではなく、普通の棚で販売されていることがあります。
一方、アメリカでは商業流通する卵を洗浄して管理する仕組みがあり、その後は低温での流通・保存が重要になります。
つまり、
「常温保存する国」と「冷蔵保存する国」のどちらかが間違っているわけではありません。
生産から販売、家庭で保存するまでの管理方法が違うのです。
海外で常温販売されている卵を見ても、その保存方法をそのまま日本で買った卵に当てはめないことが大切です。
冷蔵した卵を常温に出しても大丈夫?
料理をするときに、使う分の卵を冷蔵庫から取り出す程度なら、必要以上に心配することはありません。
ただし、冷蔵庫に入れていた卵を取り出して、長時間そのまま常温に置いておくのは避けたほうが安心です。
温度差が大きいと、卵の表面に結露が生じることもあります。
特に気をつけたいのは、卵を割ったあとの放置です。
卵を割ったり、溶いたりした状態で室温に長く置いておくのは避け、できるだけ早く調理します。
「料理を始めるときに必要な分だけ取り出し、割ったら早めに使う」
難しく考えず、このくらいで覚えておくと実践しやすいでしょう。
卵は冷蔵庫のどこに入れる?
冷蔵庫によっては、ドアポケットに卵ケースが付いていることがあります。
そのため、
「卵はドアポケットに入れていいの?」
と迷うこともあります。
冷蔵庫は機種によって構造や推奨される保存場所が異なるため、まずは使っている冷蔵庫の取扱説明書を確認するのが確実です。
また、卵のパックに保存方法が書かれている場合は、その表示も確認しましょう。
家庭で保存するときは、卵を必要以上に出し入れせず、安定して冷やせる場所で保存することを意識すると分かりやすいです。
購入時のパックのまま保存できる冷蔵庫なら、その方法も扱いやすいでしょう。
夏に卵を買ったときは持ち帰りにも注意
暑い時期は、家に帰ってからの保存だけでなく、スーパーから家までどう持ち帰るかも気になります。
特に日本の夏は気温が高く、駐車中の車内はかなり暑くなることがあります。
卵を買ったあとに何軒も店を回ったり、車の中に買い物袋を置いたまま長時間離れたりするのは避けたいところです。
暑い日に肉や魚、卵などをまとめて買うなら、保冷バッグなどを利用するのも一つの方法です。
そして買い物が終わったら、なるべく早めに帰宅します。
家に着いたら卵のパックに書かれた保存方法を確認し、冷蔵庫へ。
夏だから特別に難しいことをするというより、高温の場所に長時間放置しないことを意識するだけでも違います。
卵の賞味期限が過ぎたらどうする?
もう一つ迷いやすいのが、賞味期限を少し過ぎた卵です。
「1日過ぎたら、すぐに捨てないといけないの?」
と思うこともあります。
日本で販売されている卵の賞味期限は、適切に冷蔵保存したうえで、生で食べられる期限の目安です。
食品安全委員会では、賞味期限を過ぎた卵については、生で食べるのではなく十分に加熱することをすすめています。
ひびが入った卵についても、十分な加熱が必要です。
ただし、
「加熱すれば、どんな状態の卵でも大丈夫」
という意味ではありません。
いつから常温に置かれていたのか分からない、保存状態に不安がある、見た目やにおいなどに異常を感じる。
そんな場合は、無理に食べないという判断も必要です。
賞味期限の日付だけを見るのではなく、それまでどのように保存していたかも一緒に考えることが大切です。
海外と日本では卵の保存方法が違う
海外のスーパーでは、卵が常温で販売されていることがあります。
一方、日本で販売されている一般的な卵は、冷蔵保存を前提として賞味期限が設定されています。
この違いは、単純に「常温と冷蔵のどちらが正しい」という話ではありません。
卵の洗浄方法や流通、販売までの温度管理が国によって違うからです。
日本で暮らしているなら、覚えておくことはシンプルです。
日本で卵を買ったら、パックの保存方法を確認して冷蔵庫へ。
賞味期限内でも保存方法を守り、卵を割ったら長時間室温に放置しない。
海外で常温の卵を見ても、「日本でも常温で大丈夫」という意味ではないことが分かれば、卵の保存で迷いにくくなります。
普段何気なく冷蔵庫に入れている卵ですが、海外との違いを知ると、その理由も少し分かりやすくなりますね。
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今回調べる中で参考にしたもの
食品安全委員会「食の安全ダイヤルに寄せられた質問等Q&A(生物系物質)」
食品安全委員会「生活の中の食品安全 ―安心して生卵を食べられる国―」
European Union「Commission Delegated Regulation (EU) 2023/2465」
USDA Food Safety and Inspection Service「Shell Eggs from Farm to Table」



